2020/01/06

グローバル金融との闘い:歴史戦などにかまけている場合ではない

もう歴史戦などにかまけている場合ではない。歴史戦で攻撃されて、日本の保守陣営が反撃に忙殺されている間に、日本はアメリカ/グローバル金融資本に食い物にされ放題だった。幸い、最近このことに注目する人が増えてきたようなのは心強いことだが(例えばオリーブの木の黒川敦彦)、これを日本の政治力に反映させるには、まだ道遠しの感はぬぐえない。そういう筆者も、事の重大性に気が付いたのはごく最近のことだ。

日米貿易、経済交渉ではいつも日本が譲歩させられている。1980年代にはレーガン及びブッシュ共和党政権に花を持たせるために譲歩し、2019年またしも、日本は共和党政権、トランプに花を持たせるために、つまり来年に控えている大統領選挙に有利になるように譲歩したように見える。阿部首相はWinーWinだったと言ったのに対し、トランプ大統領は大勝利だったと言った。トランプ大統領はなんでも自分の勝だと言う人だから額面道りに受け取っていいかどうかは、妥結した交渉内容を見ないとわからないが、ニュースで報道されている大雑把な内容から判断すると、アメリカはTPPでは引き出せなかった譲歩を日本から引き出したようだ。

マイケル・ハドソンによると、アメリカの民主党が日本に対して冷たいのは自民党政府がいつも共和党がよく見えるような妥協をしてきたからだという。民主党の日本に対する態度は冷たいというより、自分を犠牲にする馬鹿さ加減にあきれて馬鹿にされていると言った方がいいのかもしれない。

警告は既にベトナム戦争の最中の1972年に発せられていた。目にした主な情報源は以下に挙げたマイケル・ハドソンとその周辺の人たちによるブログや本である。

自らを略奪するまでに落ちぶれた欧米 (Paul Craig Roberts 著の日本語訳)
M・ハドソン「今日の世界経済を理解するために」(マイケル・ハドソン 著の日本語訳)
No.64 米国はいかにして日本を滅ぼしたか(前編)(マイケル・ハドソン著の日本語訳)
No.65 米国はいかにして日本を滅ぼしたか(後編)(マイケル・ハドソン著の日本語訳)
「アメリカはいかにして日本を滅ぽしたか」(マイケル・ハドソン著の日本語訳)

雅無乱日記」というタイトルでその方面のブログを書いていた人もいるのでそのリンクも下にリストアップしておく。

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